よくわからないし目に見えないけど確かに存在するものの話
デパートの特設会場。バレンタインのチョコレートを売るバイトをしているわたしは今日も出勤です。
昨日は建国記念の日だった。たまたま休みをもらっていた私は束の間の休日を楽しみましたが、やっぱり昨日はお客さんの入りがすごかったらしい。バレンタイン直前の祝日だもん。
今日1日ぶりにきたデパート。なんだか様子がいつもと違うな。具体的には言えないが。。
ん?あ、わかった。場の空気が疲れてる。。
きのう休息していただけだったわたしはお気楽です。だけどどうにも周りの空気に覇気がないというか明るさがないというか、なんか、どんよりしてる。。
それは別に間違い探しのようにはっきりどこかが違うというわけではないけど、いつも聞こえている隣の店の店員さんの声のトーンが1トーン低かったり、あんまり声を出してなかったり、顔がちょっと死んでたりするのがごちゃごちゃになって「疲れた空気」が生みだされたみたい。
空気読めるとか読めないとかよく言われるけど、場の空気っていろんなもので構成されているらしい。雰囲気や場の流れともいうかもしれないけど、空気という言葉のチョイスはなかなか面白い。「空気」って本来の言葉の意味は混合気体のことだから、存在しないものではなくて、見えないだけで存在としては在るわけだけど、場の空気というものも実際に見えないけれどいろんな理由が混じり合って確かに「在る」。
結局お客さんが増えてきたらいつのまにかいつもの空気にもどった(のか、「疲れた空気」に慣れたのかはわからないけど)。デパートに「疲れた空気」はあんまり似合わない。お客さんに対してその空気はよくないのかもしれないけど、毎日真剣に働いているみなさんがロボットじゃなくて人間なんだなぁと思うとそれはそれでいいなと思った。